関西点描=「流れ橋」

京都府八幡市と久御山町を結ぶ、木津川に架かる木造橋「上津屋(こうずや)橋」(通称、流れ橋)が昨年8月の台風で流されたまま、もうすぐ1年経つ。この橋は時代劇のロケ地としてたびたび使用されていることで有名で、数ある京都のロケ地の中でも人気地となっている。

この橋は洪水時の川の流れを阻害しないという考えから、橋脚と橋板の二部構造になっており、厚さ7.5cm、幅20cmの木製の橋板は橋脚に固定されておらず、水位が上昇すると橋板は川に流されるが、下流に流れた橋板を回収するか、新しい橋板を設置すれば再利用が可能で、いつしか「流れ橋」という通称で呼ばれるようになった

今回、復旧費の負担を抑えるため、橋の高さを75㎝嵩上げや従来73基あった橋脚を39基に減らすなどの対策を講じて、年度内に再建させるとしている。

 従来の橋の長さは356.5m、幅3.3m。因みに1953年以来、流失等の損壊は、過去4年連続でこれまで21回に上る。(写真は流れる前の上津屋橋)